小説
僕が君に、恋したように
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12月の半ば、雪の降る寒い夜。



今日もその子は、ひとり外にいた。

マフラーをぐるぐる巻きにして、
もこもこのコートを着て、
ブーツを履いている。



それでもその子は、
けっして手ぶくろをしない。

雪が積もっている
地面にしゃがんで、
ひざに手ぶくろを乗せて、
いつもいつも其処にいる。

ときどき、悴んだ手に
息を吹きかけて。



もう鼻も真っ赤になっていて、
見ているこっちが寒い。

でも僕は、いつも
此処から動けない。

その子が頑張っているのを見ると、
足が止まってしまうのだ。



それでもその子は気づかずに、
ひたすら文字を書いている。

わざわざ雪が降っている時に、
書いても埋もれてしまう文字を、
自らの手で。

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